真言宗立教開宗1200年慶讃大法会

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『尽きぬ願いに祈りは続く』

日程

 

  

10月8日

真言宗立教開宗1200年記念法要

東寺勧進写経五重塔塔内奉納法要

金堂
五重塔
10月9日 鎮守八幡御法楽  八幡社殿
10月10日

真言宗立教開宗1200年御法楽

東寺真言宗・高野山真言宗合同法要

 御影堂
10月11日 鎮護国家御願法要  講堂
10月12日 歴代天皇奉恩法要  御影堂
10月13日 萬霊供養 青年会  大日堂
10月14日 真言宗立教開宗1200年慶讃大法会御法楽 御影堂

御挨拶

 来る令和5年(2023年)は弘法大師空海が御生誕なされ1250年に、そして真言宗をお開きになられまして1200年を迎えます。
 そこで私共東寺真言宗は立教開宗1200年を慶讃し、百年に一度の大法会を奉修致します。
 弘仁14年(823年)宗祖弘法大師は御年50歳の砌、平安京遷都に際し桓武天皇御創建の官寺でありました東寺を時の帝嵯峨天皇より賜り、正式なる寺名を八幡山金光明四天王秘密伝法院教王護国寺とされ、真言密教の根本道場として茲に真言宗をお開きになられました。爾来、その法灯は絶えることなく連綿と今日に至っております。

 1年を365日とし1日を24時間として算出しますと、1200年は日数にして438000日、時間にして10512000時間となります。諸行は無常であり生者必滅・会者定離は世の常ではございますが、既に過ぎ去りましたこの1200年という歴史の長く膨大な時間に想いを巡らせます時、その時代時代の社会情勢や経済状況、また時には天災や人心の乱れに翻弄され、栄枯盛衰・離合集散を繰り返しながら有為転変と世の中は移り変わります中にも、今日もなお唯一変わることなく生き繋がれてきておりますものは、宗祖大師の御誓願とお大師様への篤い信仰の念であり、この長い時間を繋ぐ我々真言宗の僧侶や檀信徒、そして何よりも生きとし生ける全ての生命あるものの五感と意識のうちに仏が存在しておりますが故の、1200年であると私は思います。
 

 また真言宗はお大師様がお開きになられたその時点で既に完成された一本の大樹であったと考えますと、我々真言宗の僧侶は大樹を支え守る根の部分を成しております。お大師様のみ教えが大樹の枝や葉そして花や実であり、それこそがお大師様からの恩恵でありお陰であります。時代の流れとともにみ教えを弘めるための布教の方法は変革と進化を重ねてまいりましたが、み教えを求めまた時には縋りそしてお陰を頂いてこられた御信者様方の深い御信仰と絶大なるお支えの下に、根として大樹を守り、真言密教の法を瓶から瓶へと一滴も漏らすことなく移すように今日まで継承してこられた先師先徳の御精進の故の1200年であるとも思います。

 『衆生尽き 虚空尽き 涅槃尽きなば 我が願いも尽きなん』これはお大師様が高野山で修された万灯万華会でお読みになられました願文の一節でありますが、宗祖弘法大師真言宗立教開宗の理念でもある鎮護国家・済生利民は1200年が経過しました今日なお続くお大師様の願いであり、この一節から『尽きぬ願いに祈りは続く』を本大法会のスローガンとさせていただきました。
 百年に一度の慶賀に際し、宗務総長として事の重大さにあらためて身の引き締まる思いでございます。この記念大法会は鎮護国家と済生利民を祈り、宗祖弘法大師報恩謝徳をはじめ1200年に亘り御信仰を重ねてこられました御信者様方と法灯を継承してこられた先師先徳、加えて世界平和と全世界の人々の安寧と幸福、そして更なる1300年のために勤めるものと心得ます。
 東寺真言宗は令和5年の1年間を宗祖弘法大師真言宗立教開宗1200年の年と定め、大法会期間中はもとより年間を通じ記念法要を執り行ってまいります。
 この百年に一度の勝縁に御宗旨御宗派を超え東寺に御参詣なされ、お一人でも多くのお方が真言宗1200年の歴史とお大師様のみ教えにお遇いになられますよう切にお祈り申し上げ、御挨拶と致します。

合掌

令和4年 10月 7日
真言宗立教開宗1200年慶讃大法会奉修委員会代表
          東寺真言宗宗務総長
権大僧正 吉村増亮